猫の種類、病気になりやすい品種や症状は?

猫の種類、病気になりやすい品種や症状は?

1 猫に多い遺伝性の病気について

2 猫の遺伝性の病気の症状や治療法

3 猫の種類に関係なく多い病気

4 体の特徴によってかかりやすくなる猫の病気は?

 

この記事では、猫の品種や種類によってかかりやすくなる病気は、一体どんなものがあるのか?

情報をまとめていきたいと思います!

猫に多い遺伝性の病気

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まずは、特定の猫の種類や品種がかかりやすいといわれている病気について、どんなものがあるのか理解していきましょう!

遺伝性の病気についてまずは詳しくみていきます。

ある種類や品種の猫に、遺伝性の病気が起こる場合があるのですが、これは親から受け継いだ遺伝子情報が、なんらかのきっかけで傷ついたときに、それが子どもへ受け継がれると、猫は遺伝子の病気を発症するのです!

親猫のどちらか片方が病気を抱えている場合、それが子どもに受け継がれやすくなると考えられています。

遺伝子の病気は、子猫のときから見つかる場合と、成長しながら一緒に進行していくものがあります。

病気の種類によっても違いがあるので、早くから遺伝子の病気を持っているのかどうかというサインに気づくことも大事だといわれています。

猫が遺伝子性の病気を持っているかどうかは、一般的な健康診断などでわかるといわれていて、聴診、血液検査、尿検査、といった基本的な検査を受ければ、多くの病気の兆候などは発見出来るといわれています。

医学の進歩は本当に有り難いもので、我が家の近所にも、高度医療を取り入れた動物病院がオープンしたりと、この世界も、どんどん進歩していて、どうやら、どうぶつの世界も、予防医学が発展しているようですが、遺伝子の病気は生まれ持った遺伝子が原因となりますから、早期に発見されれば進行を遅らせることが出来たり、手術で完治させる事もできるものもありますので、とにかく早い段階で、なんらかの遺伝性の病気が潜んでいないかどうかをチェックしておくといいようです。

遺伝性の病気は、子猫のときに発見されるものだけではなく、成長とともに異常が見られるようになるものもあるので、年に1度は検診を受けるといいといわれています。

遺伝性の病気は、猫の種類や品種では、特定の純血種に多いとはいわれていますが、MIX、そして特定の猫種以外の子にも現れる場合もあるので、猫の病気について知識を持ち、異常が現れたらすぐに対応できるようにしておくと安心です!

特定の猫の種類や品種によって、発生率もさまざまなのですが、理由は遺伝子の仕組みが複雑なため、いろいろな条件が重なることで病気を発症するためです。

猫の遺伝子性の病気の症状や治療法

まずは、猫の遺伝子性の病気で、心臓や血管に現れる病気についてまとめていきます。

● 肥大型心筋症    ● 門脈体循環シャント 

● 多発性嚢胞腎症    ● 動脈管開存症

「肥大型心筋症」

なりやすい品種や種類は、メインクーンペルシャ、アメリカンショートヘア、長毛種、すべての猫種やMIXもかかることもあります。

これは、心臓の壁が厚くなって、機能が落ちてしまう病気です。

猫の心臓は、4つの部屋に分かれているのですが、左心室の壁が厚くなるのです。

心室は酸素を沢山含んだ血液を、体中に送り出す役割をしているのですが、猫がこの病気になってしまうと、左心室の内側が狭くなるので、血液を十分にためることが出来ないので、体に送り出す血液の量が減ってしまいます!

心室に血液が滞ったり、血栓ができやすくなるので、とても危険だとわれているのですが、その理由は、血管に血栓が詰まると突然命を失うこともあるからです。

この病気になると、次のようなサインが現れるといわれていますので、この種類の猫を飼っている方は、よく観察をしてみてください!

息切れしたり、呼吸困難になってしまいます!

猫はハァハァと息切れをしたり、疲れやすくなりますので、口で息をするようになります。

心不全の症状を見せるようになり、これが進行していくと、肺に水がたまる肺気腫になったり、咳をひんぱんにするようになったり、呼吸困難を起こす場合もあります。

血栓が血管に詰まってしまうと、それらの付近で機能不全を引き起こします。

多いといわている症状は、お腹の大動脈に血栓が詰まることで、後ろ足が麻痺してしまうというケースす。

この病気の治療法は現在早期発見出来れば、進行を遅らせることが出来、寿命を伸ばすことが出来る方法しかないようです。

完治させる治療法は現在ありません、治療方法は、心臓の働きを助けてくれる薬を服用させたり、血圧を整える薬、血栓が血管に詰まった場合は、血栓を溶かしてくれる点滴治療をしたり、手術で取り除いたりします。

「門脈体循環シャント」

この病気になりやすい品種や種類は、ヒマラヤンペルシャ、シャムに多いと言われていますが、すべての猫種&MIXもかかることがあります。

血液が肝臓を経由しなくなるというもので、門脈とは、肝臓に血液を運ぶ血管のことをいいますが、この門脈からシャント(異常血管)が分岐してしまうため、本来なら肝臓に運ばれる血液が全身に運ばれてしまうという病気です。

肝臓は、小腸で吸収された栄養素を含む血液を受け取って、それをエネルギーに代謝したり、体に有毒物質となるものを解毒したりする働きをする、大事な臓器です!

血液が全身に運ばれてしまうため、この病気になった猫は、栄養不足になったり、有害物質によって脳に異常が出てくることもあるといわれています。

この病期になった猫は、栄養不足になるので発育が悪く、体が小さくやせています。

けいれんや嘔吐などを起こしますが、特徴的なのは、食後30分~1時間後に、多量のよだれを伴ったけいれんを起こすことです!

食欲不振、下痢、嘔吐する場合もあり、突然猫が動かなくなることもあります。

猫によっては生まれて半年後くらいから、これらの症状が見られるようになる子と、成長して6~7歳以降に出てくる場合があるといわれています。

治療法ですが、病気へ対応している療法食を食べさせたり、肝臓の働きを助ける薬で、この病気の病状を管理していきます。

症状が安定している子なら、手術でシャントを閉じることもあります。

体力がない子や、シャントの位置によっては手術が難しいい場合がありますので、全ての猫に対して行えるものではありません。

加齢で肝臓の働きが弱まってくると、肝不全を引き起こす可能性がありますので、安定している子は、手術を受けさせるようです。

「多発性嚢胞腎症」

この病気になりやすい猫の種類や品種は、アメリカンショートヘア、ペルシャヒマラヤンですが、他の猫種&MIXもかかる場合があります。

これはかなりやっかいな病気のようですが、猫が成長するに従って、腎臓の中に液体の入った袋(嚢胞)が沢山出来、その中の一つが大きくなっていきます。

嚢胞が増えると、腎臓自体が大きくなっていきますので、腎機能に負担がかかり、腎機能障害の症状が出てきてしまい、最後は慢性腎不全になってしまいます。

3歳~10歳頃から、猫は慢性腎不全の症状が見られるようになるケースが多いことが報告されているようです!

多飲多尿になり、食欲不振で痩せていき、猫は繰り返し吐いたりします。

治療法は、これも病気に対応した療法食を与え、腎臓の働きを助けてくれる薬を使って症状を和らげるのが一般的です。

嚢胞がお腹を圧迫している場合は、ここに注射器を入れて、中の液体を抜く場合もあります。

家庭では、できるだけ猫が沢山の水を飲めるように工夫してあげるようにします。

動脈管開存症

この病気にかかりやすい猫の種類や品種は、アメリカンショートヘア、シャム、ペルシャ、そしてすべての猫種&MIXもかかる場合があります。

どんな猫も、母親の体内の中では、肺動脈と大動脈が動脈管と呼ばれる血管で繋がっているのですが、これは生後普通は閉じるのですが、開いたままになってしまう病気です。

開いているので、心臓から肺へ循環していく血液の量が増え、逆に心臓から全身へ送られる血液の量が減るので、全身に十分な量の血液が回りませんから、猫は疲れやすく、息切れをしたり、呼吸が速くなったり、痰や咳を出します。

チアノーゼ(舌や唇が真っ青になる)になった場合、すぐに獣医に見せることが必要です。

この症状は、1歳までに出るケースが多いといわれていて、猫に体力があれば、手術をして開いた動脈管を閉じる事ができれば完治する場合もありますが、出来ない場合は、心臓の負担を軽くしたり、動きを助ける薬を使います。

心臓に負担をかけないように、猫は常に安静にさせることが大事であるといわれています。

次は、骨や骨格に関する遺伝性の病気について情報をまとめていきたいと思います。

● 骨軟骨形成不全症  ● 股関節形成不全

「骨軟骨形成不全症」

現在日本でも大人気の種類、スコティッシュフォールドに多い病気だといわれていて、骨や軟骨が変形してしまい、猫は痛みを感じます。

成長期に、骨や軟骨が変形するので、こうなった骨や軟骨は元に戻りません。

最初は足やしっぽなどの一つの箇所に痛みが起きていき、そのうち全身の関節に痛みが広がっていきます。

生後4ヶ月頃から、痛みが激しいので、猫は鳴き声をあげたり、片足をあげたままにして人間に触られるのを嫌がります。

多くの場合、1歳半を過ぎれば、症状の進行も止まるので痛みも収まるといわれていますが、中には、かわいそうですが、生涯痛みが続くケースもあるようです。

治療法は、成長期で止まるケースが多いので、それまでは鎮痛剤を投与して痛みを軽減してあげたり、関節の軟骨を保護する作用のあるサプリメントを与える方法もあるといわれています。

「股関節形成不全」

成長期に股関節の軟骨がうまく形成されず、骨盤に足の骨がうまく収まらなくなってしまう病気です!

炎症が起こるので、猫は痛みを感じ、これがかなり激しい場合は、歩き方に異常が出てくるケースもあります。

生後4ヶ月頃から痛みで猫は動きが鈍くなってしまったり、階段を降りたり上がったりするのを嫌がったり、ひどくなると足をひきずってしまう歩き方になる場合もあります。

成長期は、骨と筋肉のバランスを保ちつつ、徐々に発育させるようにして、獣医の元で食事管理をしていきます。

日常生活に支障が出る場合は、手術を行う場合もあります。

猫の種類に関係なく多い病気

すべての種類の猫に多い病気は、ご存知のように、慢性腎不全です!

★ 慢性腎不全

これは、腎臓の機能が落ちてしまい、老廃物を排出できなくなる病気です。

猫がこの病気になると、治療をしても元に戻らないので、非常にやっかいな病気です。

慢性腎不全になると、猫は食欲が落ちて痩せてしまい、大量に水を飲み、尿も沢山出します。

シニア猫はほぼすべてこの病気にかかるといわれていて、原因はまだ解明されていません。

腎臓の働きを助けるような治療法をしつつ、低タンパク質低ナトリウムの食事を与えます。

体の特徴によってかかりやすくなる病気は?

ここからは、猫の体の特徴によってかかりやすくなるといわれる病気について理解をしていきましょう。

ポイント柄の猫に多い目の病気があるのですが、それは斜視と眼振です。

この病気にかかりやすい猫の種類は、シャムやシャム系のMIXです。

斜視は人間にも現れる人がいますが、両目もしくは片目が見る対象に向かず、左右上下に傾いている状態のことで、眼振は、瞳がゆらゆらと規則的に揺れている状態のことをいいます。

これは視力に何らかの問題があるのかといえば、まったくありませんので、日常生活に支障はないと考えられています。

生まれつきならいいのですが、成長して突然これが現れた場合は、脳神経の病気が疑われるので、すぐに受診したほうがいいようです。

次は、白い毛がある猫に多いといわれる病気についてです。

体の一部や全身に白い毛がある猫は、紫外線の影響を受けやすいといわれていますので、皮膚の病気にかかりやすいといわれています。

● 日光過敏症  ● 扁平上皮癌(へんぺいじょうしがん)

「日光過敏症」

耳の先端が腫れたり、脱毛したりする病気で、原因は日光に当たりすぎたことです。

症状が軽くて、皮膚が赤くなっている程度であれば、治療は抗炎症剤を使った方法が一般的です。

かゆみがひどくて、猫が耳をひっかいたり、膿や出血があるのなら、抗生物質を投与する場合もあります。

「扁平上皮癌」

猫の白い部分の粘膜にがんが出来て、炎症やただれ、、膿や出血などの症状が見られる。

日光過敏症が進行してこれになる場合もあります、6歳以上の猫が扁平上皮癌に移行する場合が多く、治療方法はがんになった部位と、その周辺を手術で取り除くことです。

「流涙症」

この病気になりやすい種類は、ペルシャヒマラヤンで、鼻がぺちゃっと潰れている猫がなりやすいといわれています。

鼻の低い猫は、鼻涙管が圧迫される傾向があるので、この病気を引き起こしやすくなると考えられています。

流涙症は、涙が溢れて止まらなくなる病気で、鼻の低い猫は、鼻涙管が狭くなってい

たり、詰まりやすくなっていることがあるので、この病気にかかりやすくなるといわれています。

角膜炎や結膜炎が原因となって、涙の出る量が増えたことが原因で起こるケースもあります。

この種類の猫の目の周りがいつも濡れていたり、目の下の毛が茶色になっていたら受診しましょう。

治療は点眼が基本です。

耳に特徴のある猫に多い病気もありますので、情報をまとめておきましょう。

「外耳炎・耳ダニ」

この病気になりやすい種類は、スコティッシュフォールドアメリカンカールなどの、耳に特徴のある猫です。

スコティッシュフォールドの垂れた耳は、通気性が悪くなりがちで、アメリカンカールのように反った耳を持った猫は、内部の構造が複雑なので、汚れや耳垢がたまりやすいため、耳の病気にかかる率が高くなるといわれています。

外耳炎は耳の中に炎症が起きる病気で、耳ダニは、ミミヒゼンダニが耳の中に寄生するのです。

耳をかいたり、しきりに頭を振ったりしているのなら獣医に連れて行ったほうがいいようです。

耳ダニ駆除剤や抗生物質などで治療をします。

ここまで記事をまとめてきましたが、どうやら遺伝性の病気を抱えやすい種類の猫は、アメリカンショートヘア、スコティッシュフォールドヒマラヤン、シャム、ペルシャメインクーンであるようです。

現在日本などで人気のある猫ばかりだと思われますし、飼っている方が多いため、この病気を抱えていることがわかったと考えれば、他の種類の猫にもこれらの症状が出る場合もあると思われますので、この情報は、これまで沢山の人がこれらの種類の猫を飼ってきた結果導き出された情報であるという面にも気づいたほうがいいかと思います。

猫に多い慢性腎不全も、食生活の改善や、食物からもっと水分を摂取出来るようにするという工夫をすることで、改善されていける可能性もありますので、必ずなるからと諦めないようにしたほうがいいのかなと個人的には考えていて、そのため手作りごはんやトッピングなどを続けています。

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今回の記事では、猫の種類によってなりやすい病気についての情報をまとめていきました。