猫の肉球の病気「形質細胞性皮膚炎」は原因が分からない?!

猫の肉球の病気「形質細胞性皮膚炎」は原因が分からない?!

1 猫の肉球の病気

2 肉球の病気の原因と症状は?

3 肉球の病気の治療法

4 形質細胞性皮膚炎の予防法は?

 

今回は、猫好きにとって、この愛すべき生き物の体の部位の中で、さらに好きでたまらない肉球の病気について、情報をまとめていきたいと思います。

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猫の肉球の病気

人間が触ってぷにぷにするので、あまりにもさわり心地がいいと大評判の肉球が病気になる?

そんな馬鹿なと思う人もいるかもしれませんが、実はこのあいすべき猫の肉球という部位が、なんと「形質細胞性皮膚炎」という病気になる場合があるというのです!

これは他に呼び名があって、「形質細胞性足皮膚炎」などとも呼ぶ病気です。

猫の肉球が、この病気にかかると、歩くことが困難になったりするので、命にかかわることはないのですが、猫にとって日常生活をおくることが非常に不便となります。

この病気になると、肉球の表面から免疫細胞のひとつである形質細胞(プラズマ細胞)が沢山見つかるので、この皮膚病のことを、形質細胞性皮膚炎と呼んでいます。

健康な状態なら、猫の肉球はプニュプニュとした弾力がありますが、ここが病気になると、スポンジのような弾力のない柔らかさになってしまいます。

愛らしい猫の肉球が、まさか病気になるなんて!驚きますが、一体どんな症状などを出すのか?

肉球の病気の原因と症状は?

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まずは猫の肉球の病気、形質細胞性皮膚炎の症状について情報をまとめていきます。

この病気の症状ですが、猫の足の肉球がむくんでしまい、ときには潰瘍となってしまいます。

最初は、左右両方の前足の肉球がむくんできて、その後に後ろ足も同じようにむくんできます。

この段階では、猫は特に痛み、そしてかゆみを感じることはないといわれています。

一般的に、猫の肉球の前足の片方だけにこの症状が現れることが多いようだと言われています。

軽い初期症状では、肉球がかさかさしていて、見た目がウロコのような感じに見えるようになります。

段々症状が進んでいくと、猫の肉球の表面が潰瘍を起こしてしまい、痛みを感じるようになると言われています。

そして、出血したり、細菌に感染してしまい、膿を出すこともあり、猫は痛みのために、動きがぎこちなくなり、ひどくなると、足をひきずったり、体のリンパが腫れてきたりします!

症状を分かりやすくまとめていきましょう。

● 手足が浮腫んでくる

● 肉球の表面がガサガサしてきたり、潰瘍が起こって出血したり、膿を出す。

● さらにひどくなると、足をひきずったり、歩き方がぎこちなくなる

● そして体のリンパも腫れてくる

症状が腫れているという場合、しばらくしたら、肉球の空気が抜けてしぼんだような状態になり、そのまま自然治癒する場合もあるようです。

肉球が腫れているときには、他の病気の可能性も考えられ、例えば、ウイルス性の病気や、免疫が異常な働きをする病気(自己免疫疾患)になったときに、肉球がかたくなってひび割れることもあるといわれています。

こうなると猫は痛みで歩けなくなるので、肉球に異常が現れた場合は、早く原因をつきとめて、それを取り除いてあげることが大事ですので、なんだか肉球の様子がおかしいなと気づいたら、早目に獣医に診てもらうようにしたほうがいいようです。

他には抗生物質の投与によって、副作用として肉球に異常が現れたり、なんらかの刺激物などに猫が触れたことによる接触性皮膚炎、線維肉腫といった腫瘍が関係している場合もあるようです。

では、猫の肉球に異常が出てくる病気の原因は一体なんなのでしょうか?

実はこれ、原因がはっきりとわかっていないだけではなく、なぜこのような症状が出てくるのかということも理解されていません!

そして、いったん症状が収まったと思っても、特定の季節になってくると、再発する猫もいるといわれています。

ただ、免疫系の異常が、この病気に深く関わっているのではないかと考えられているようです。

猫免疫不全ウイルスや、猫白血病ウイルスなどが関与している可能性も指摘されているのですが、はっきりとしたことは分かっていないのが現状のようです!

免疫疾患や免疫不全である猫に多い病気だともいわれているようです。

形質細胞は、白血球の中にあるB細胞(リンパ球)で炎症細胞でもあるため、免疫グロブリン(血液の中に含まれる抗体のこと)を持っています。

猫の体に異物が入ってくると、白血球の一種であるマクロファージがそれを食べて、T細胞(リンパ球の一種)にこんなの入ってきたと提示するのですが、それを理解したT細胞が、B細部にこれはやばいからなんとかしておきなさいと命令をして、B細胞の免疫グロブリンがやっつける。

ですから肉球の病気は、免疫がエラーを起こしている、もしくは異常に多くなったことで起きるのではないかという見方もされているようです。

アメリカでの症例ですが、形質細胞性皮膚炎になった猫の50%は、FIV(猫後天性免疫不全ウイルス)陽性だったといわれていて、別の報告によると、80%はFIV陽性だという報告がされているといわれているため、FIVとなんらかの深い関連があるのではという見方がされているようです。

現在までに、この病気を発症した猫の数は現実的に見て少ないためと、中には突然自然に治癒してしまうので、研究などが進んでいないといわれています。

肉球の病気の治療法

2015年9月現在、この形質細胞性皮膚炎の治療法は、確実なものがないといわれています。

副腎皮質ホルモン薬(ステロイド抗ヒスタミン剤)を投与して、肉球の炎症を抑えるのですが、抗生物質の中でも、免疫系に調整作用をもっている「ドキシサイクリン」が、とても効果的な場合があるといわれています。

肉球に腫瘍が出来た場合は、切除する手術を行ったりもします。

腫れて肉球が裂開(裂けて開いてしまっている状態)になった場合は、縫合することもあります。

他には、金療法などを行う場合もあり、これは病気治療に金イオン、金コロイドなどの投与が有効な場合があるので行うようです。

この病気は、特になんの治療もしていないのに、あるとき突然快方に向かうこともあるといわれています。

形質細胞性皮膚炎の予防法は?

そもそも、なぜ猫が形質細胞性皮膚炎になるのか?

その原因が分かっていないため、予防法も分かりませんし、現在のところありません。

猫の肉球を触るのが至福の時、という方もいるかと思いますが、この可愛らしい肉球という部位に病気が出ることもあるので、普段から体を触ったり、肉球のチェックをしてあげて、出来るかぎり早期発見出来るように、こまめに猫の体を触って調べてあげてください。

この症状を出すと、肉球だけに、猫にとって日常生活が大変不便になりますので、よく注意して見てあげて、出血するほどひどくなる前に、きちんと獣医に診察をしてもらい、ケアをしてあげて、出来る限り痛みが出ないように気を配ってあげて頂ければと思います。

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今回は、猫の肉球の病気についての情報をまとめていきました。