猫の血液型はどう調べる?O型が無い理由は?

猫の血液型ってどうやって調べるの?O型がない理由は? 

1 猫の血液型は?どうやって調べるの?

2 0型がない理由や調べ方は?

3 猫の輸血方法

4 供血猫とは?

5 新生子溶血とは

6 猫用人工血液

そういえば、我が家のモモやナナって血液型は何型なんだろう?

ふっと思ったので、今回はこの情報をまとめていきたいと思います。

猫の血液型は?どうやって調べるの?

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調べていくと興味深いことが分かりました!

人間には4種類の血液型がありますが、猫はなんと3種類!

A・B・AB型だけがあり、O型の血液をもった猫はいないんだとか。

では、どうやってこれらが決まっていくのでしょうか?

母猫と父猫からそれぞれ一本ずつ受け継ぐ「血液型遺伝子」によって、猫の血液型は決まってくるといわれています。

そして、A型の遺伝子がもっとも強いため、この型の猫が一番多いのです!

割合で言えば、なんとA型は80%、B型は20%、AB型は数%しかいません。

A型の猫が生まれる組み合わせは次のものになります。

● A+A

● A+B

● A+AB

B型が生まれるのは、母猫も父猫もともにB型である場合です!

ABの組み合わせはAB+B、AB+ABとなっています。

ちなみに、血液型の優勢関係はA>AB>Bとなっており、人間のように血液型によって性格に違いが出るのかと言うとそういうことはないと考えられています。

なぜなら、猫はすでに書いたようにA型の子が一番多いので、仮に人間のように血液型によって性格が違うのなら、世界中の猫は非常に神経質であるということになり、あのまったりのんびり、ツンデレ、甘えん坊などさまざまな性格を持っている猫を眺めていると、とてもA特有のピリピリ感がある子ばかりではないので、猫は親からの遺伝と育つ環境で性格が大きく変わると考えられています!

我が家のモモはかなりおっとりとした性格なので、O型かなぁと言ったら、祖父が獣医の夫にさらっと「猫にO型はいないよ」と言われてしまい、この記事をまとめようと思いました(笑)。

0型がない理由や調べ方は?

それでは、なぜO型の猫がいないのでしょうか?

その理由はどうやら、もともとこの型の猫が存在しないからということのようです。

未だに発見されていないだけでいるのかもという説もありますが、野生動物たちの血液型は人間と違いかなり偏りがあり、チンパンジーはAが9割でOが1割、ゴリラはすべてB型なんだとか!

ごちゃごちゃといろいろ混じっている人間と違い、動物の世界ではこういった偏りがあるようです。

それでは、どうやって調べるのでしょうか?

動物病院には、血液型判定セットというものが置かれていて、これで調べる方法と、クロスマッチテストがあります。

クロスマッチテストとは、輸血する猫と血液を提供する猫の血液を混ぜ合わせて反応を見るものです。

判定セットでは通常はその日のうちに愛猫がいったい何型なのかを調べることができるのですが、もっと詳しい健康状態を知りたい場合、血液検査センターに送ることも可能です!

猫の輸血方法

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ある日交通事故などで大量出血してしまった猫などが獣医のもとにやってきたときに、どうやって輸血をするのでしょうか?

人間の世界のように献血というシステムがない動物病院では、かなり輸血で困っている現実があるようです。

まずは、供給する側とされる側の血液型を調べ、同じ型同士であれば輸血できることを確認していきます。

人間のように献血などを行うというのではなく、多くの動物病院では血液が必要になったときに供血猫にドナー登録をしてもらっていて、その子たちから分けてもらうというシステムになっているようです!

供血猫とは?

これは、すでに書いたように、動物病院ではドナーとなってくれる犬や猫に登録をお願いして、必要な血液を分けてもらえる子を確保しているのです。

規模が大きな病院では、わざわざ供血猫を住まわせているところもあります。

ただ、どんな猫でも登録できるわけではなく、次の条件をクリアしている子でなければドナーになることが出来ません。

● 年齢は1歳以上で8歳未満

● 体重は4kg以上

● 持病がなく特殊な病気にかかったことがない

● ワクチンの摂取を10日以上前に行っている

● 完全に室内飼いであること

● ヘマトクリットが35%以上であること

※ ヘマトクリットとは、すべての血液成分のうち赤血球が占めている割合のことです

これだけ見ると、我が家のモモとナナは登録できそうもないなと思いました。

モモはもうすぐ8歳になりますし、ナナは小柄で体重が4kg以上もないからです!

この条件を満たしていて、我が家の愛猫を登録したいなと思った方、近所の動物病院に問い合わせをしてみてください!

供血猫になった場合、採取する血液量は体重の1%の40~50mlになります。

新生子溶血とは

これは、B型の母猫がA型の子猫に初乳を与えたときに起こってしまいます。

このメカニズムは次のとおりになります。

A型の子猫の血液の中にはA抗原を持った赤血球が含まれていて、B型の母猫の初乳にはA抗原を異物とみなすA抗体が含まれています。

ですから、A型の子猫がこの初乳を飲んでしまうと、体の中で拒否反応が起こり赤血球が機能不全に陥ってしまいます。

これが新生子溶血と呼ばれる病気を発症させてしまう原因になっています!

これは、予防が一番大切であると考えられていますが、もし発症した場合、次の症状が現れます。

◎ 無症状で反応なし

◎ 徐々に元気がなくなり、血尿や黄疸を出し、機能不全に陥った結果血流が悪化して耳やしっぽの先が壊死し取れる

◎ 最悪の場合なんの兆候もなく死んでしまいます

猫用人工血液

2018年3月20日に、中央大学JAXAが同大学の小松教授の研究チームが猫用の人工血液の開発に成功したと発表しています!

ただ、2021年5月現在ではまだ市場投入されておらず、同大学は2023年までには製品化したいと考えているようです!

現在、動物の多量出血に対して血液を提供する動物の確保がなかなか困難な状況となっているようで、この開発に関しては注目が集まっているようです。

副作用などが出ないといいなと感じますが、科学の発展はとうとう血液まで作ってしまう時代になったのには驚きますね!

輸血が不足している医療現場では深刻なこの問題を解決してくれる希望の光でもありますから、大きく貢献してくれるといいなと感じます。

今回は、猫の血液型についての情報をまとめてシェアしていきました!